#4 足止め地獄|羽ばたけ!おなるの開業日記

こんばんわ。

おなるくんです。

足止め地獄。マジなんなんだよ。

あんなに「ここだ!」って確信したのに、なんでそうなるんだよ。

ふざけんなよ。

前回、ついに運命の物件に出会った話をしました。

東谷さんとの高校時代の思い出も、ラブホで働いた日々も、

あの辛かった幻の一ヶ月も。

そして離婚して、沖縄でひとりになったあの時間も――

すべてが線で繋がって、「やっぱりオレはここでやるんだ」って確信した瞬間でした。

 

だからね。そりゃ当然、すぐ動きますよ。マジだから。人生懸かってんだから。

創業計画書をここのバージョンに書き直して、毎日現地で人の流れをチェック。

朝夕の通行量、スタジアム試合日の爆発力、平日と土日の差。

思いつくことは全部やって、上手くいく根拠をひとつずつ積み上げていく。

商売の土台を、現実的に固めていった。

業者と連絡を取り、融資の書類を整え、メニューやデザインの構想まで一気に仕上げモード。

幻の一ヶ月で鬱憤が溜まってた分、気持ちはノリノリだった。

「ここから始まる!」

――そう信じて疑わなかった。気づけば、用もないのに物件の前に立ってた。

「完全に不審者じゃね?」ってぐらい、無意味に眺めてた。

ドライブがてら全然違う方向に出かけてるのに、必ずその物件に行き着いちゃう。

頭の中はもう、その店のことでパンパンだった。

もうね、

「位置についてー」の時点で走ってんの!ピストル鳴る前から全力ダッシュなの!

戻る気ないし、戻れないし、このまま走るしかないでしょ。的な。

ここからは勢いがすべてだと思ってたから。

なのに――。

 

1週目

「来週はお盆休みに入っちゃうんで、オーナさんと話できないんです」(不動産屋)

「そうですか。では宜しくお願いします。」(おなる)

(まぁ、お盆はしょうがないよね。うん。書類まとめよう。焦るな準備だ。)

 

お盆休み

 

3週目

「手紙(不動産屋とオーナーさんの契約内容)送ったので、そろそろ電話してみますね。」 (不)

「そうですか。私も融資等のスケジュールがあるので、何とかお願いします」(お)

(まぁ、そりゃオーナさんも契約だから色々あるか。店の準備しよ。準備がすべてだから。うん。)

 

4週目

「まだなんですよー。私どもも、あまり何度も連絡できなくて。」(不)

「えっ、ま、まだですか。そ、そうですよねー。年内開店目指してますので...」(お)

(おいおい大丈夫か。ダメとか笑えないよ。まぁ、助成金や店舗イメージ固めよ。マジ頼むよほんと。)

 

5週目

「すいません。まだ、まとまんなくて...」(不)

「えっ、まだですか。これってダメってことですか?」(お)

「いや、ダメってことではなくて。まだなんとも....」(不)

「そ、その、なんとかお願いします。早く始めたいので。」(お)

 

 

はぁぁ!?💢

遅すぎんだろ!どうなってんだよ。今すぐオーナーに電話しろ!目の前で!

飲食店の物件抑えは、すぐ動くのが鉄則じゃねーのかよ!

もう書類も、融資も、助成金も、メニューもパッケージデザインも終わってんだよ!

あと物件の中を見ねーと進まねぇんだよ!

なんでこうなんだよ!1ヶ月だよ!1か月!

足止め1か月!

目の前に物件あんのによー!

 

あ”ーーー思い出して、また頭きた💢

 

いやいやいやいや!どんだけスタートダッシュしてんだよ!

ふざけんなよ、ピストル誰も鳴らさねぇのかよ!どっかで鳴るだろ普通!

もう誰もいないとこまで来ちゃったじゃねーかよ。

頼むよ。スタート切らしてくれよ。お願いだよ。お願いします。

待ってる間のオレのテンションどうしてくれんだよ!?

あの勢い、このノリ、この確信。

今までのなんなんだよ。これ全部茶番か!またコケろってか!

 

もう、ほんと、恥ずかしいじゃねーかよ。

 

なんでここで足止めなんだよ。

やっと掴んだと思ったのに...

 

「やっときた!」って拳を突き上げた瞬間に、

見えない壁でガツンと止められる。

 

――これが、足止め地獄。

スタートのピストルは、いつ鳴るんだろう...

もう勝手に息上がってんだけど...

 

 

ではまたいつかの夜に。

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