
こんばんわ。
おなるくんです。
足止め地獄。マジなんなんだよ。
あんなに「ここだ!」って確信したのに、なんでそうなるんだよ。
ふざけんなよ。

前回、ついに運命の物件に出会った話をしました。
東谷さんとの高校時代の思い出も、ラブホで働いた日々も、
あの辛かった幻の一ヶ月も。
そして離婚して、沖縄でひとりになったあの時間も――
すべてが線で繋がって、「やっぱりオレはここでやるんだ」って確信した瞬間でした。
だからね。そりゃ当然、すぐ動きますよ。マジだから。人生懸かってんだから。
創業計画書をここのバージョンに書き直して、毎日現地で人の流れをチェック。
朝夕の通行量、スタジアム試合日の爆発力、平日と土日の差。
思いつくことは全部やって、上手くいく根拠をひとつずつ積み上げていく。
商売の土台を、現実的に固めていった。

業者と連絡を取り、融資の書類を整え、メニューやデザインの構想まで一気に仕上げモード。
幻の一ヶ月で鬱憤が溜まってた分、気持ちはノリノリだった。
「ここから始まる!」
――そう信じて疑わなかった。気づけば、用もないのに物件の前に立ってた。
「完全に不審者じゃね?」ってぐらい、無意味に眺めてた。
ドライブがてら全然違う方向に出かけてるのに、必ずその物件に行き着いちゃう。
頭の中はもう、その店のことでパンパンだった。

もうね、
「位置についてー」の時点で走ってんの!ピストル鳴る前から全力ダッシュなの!
戻る気ないし、戻れないし、このまま走るしかないでしょ。的な。
ここからは勢いがすべてだと思ってたから。
なのに――。
1週目
「来週はお盆休みに入っちゃうんで、オーナさんと話できないんです」(不動産屋)
「そうですか。では宜しくお願いします。」(おなる)
(まぁ、お盆はしょうがないよね。うん。書類まとめよう。焦るな準備だ。)
お盆休み
3週目
「手紙(不動産屋とオーナーさんの契約内容)送ったので、そろそろ電話してみますね。」 (不)
「そうですか。私も融資等のスケジュールがあるので、何とかお願いします」(お)
(まぁ、そりゃオーナさんも契約だから色々あるか。店の準備しよ。準備がすべてだから。うん。)
4週目
「まだなんですよー。私どもも、あまり何度も連絡できなくて。」(不)
「えっ、ま、まだですか。そ、そうですよねー。年内開店目指してますので...」(お)
(おいおい大丈夫か。ダメとか笑えないよ。まぁ、助成金や店舗イメージ固めよ。マジ頼むよほんと。)
5週目
「すいません。まだ、まとまんなくて...」(不)
「えっ、まだですか。これってダメってことですか?」(お)
「いや、ダメってことではなくて。まだなんとも....」(不)
「そ、その、なんとかお願いします。早く始めたいので。」(お)
はぁぁ!?💢
遅すぎんだろ!どうなってんだよ。今すぐオーナーに電話しろ!目の前で!
飲食店の物件抑えは、すぐ動くのが鉄則じゃねーのかよ!
もう書類も、融資も、助成金も、メニューもパッケージデザインも終わってんだよ!
あと物件の中を見ねーと進まねぇんだよ!
なんでこうなんだよ!1ヶ月だよ!1か月!
足止め1か月!
目の前に物件あんのによー!
あ”ーーー思い出して、また頭きた💢
いやいやいやいや!どんだけスタートダッシュしてんだよ!
ふざけんなよ、ピストル誰も鳴らさねぇのかよ!どっかで鳴るだろ普通!
もう誰もいないとこまで来ちゃったじゃねーかよ。
頼むよ。スタート切らしてくれよ。お願いだよ。お願いします。

待ってる間のオレのテンションどうしてくれんだよ!?
あの勢い、このノリ、この確信。
今までのなんなんだよ。これ全部茶番か!またコケろってか!
もう、ほんと、恥ずかしいじゃねーかよ。
なんでここで足止めなんだよ。
やっと掴んだと思ったのに...
「やっときた!」って拳を突き上げた瞬間に、
見えない壁でガツンと止められる。
――これが、足止め地獄。
スタートのピストルは、いつ鳴るんだろう...
もう勝手に息上がってんだけど...
ではまたいつかの夜に。






